小児科
Pediatrics
Pediatrics
小児領域で経験を積んだ医師が在籍しております。当院の医師は長年この地区の校医をさせていただいています。
当院で診断し急性期と判断した場合、ご説明の上、適切な医療機関に紹介いたします。
誤飲、肺炎、けいれん重積、その他重篤と判断した場合など
子どもの病気の中でも一番多いのが風邪です。鼻や喉に感染がおこり炎症を起こします。症状は、咳、鼻水、鼻づまり、軽度ののどの痛みやねつなどで原因の9割以上がウイルスによるものです。しかし熱がでれば脱水になり普段どおり食べたり飲んだりできなくなることがよくあります。水分摂取をさせましょう。
飲ませ方、飲み物の種類は「※下痢・嘔吐・発熱時の水分摂取について」をご参照ください。
子どもが熱を出すと心配になりますが、小さな子どもはまだ体温調整機能が発達途中ですので、小学校に入るくらいまではよく熱をだすことがあります。温かくしすぎた場合や脱水のみでも発熱します。まずはおしっこがでる程度まで水分をとらせましょう。
発熱は感染症からからだを守ろうとするからだの防御反応になりますので、解熱剤で熱を下げたところで病気自体がなくなるわけではありません。原因を解決してあげることが大切です。
咳き込み嘔吐、気管支喘息、副鼻腔炎、クループ、百日咳、マイコプラズマ感染症などを疑います。
風邪っぽい、鼻水が10日以上長引く場合に疑います。鼻づまりで頭痛だけ訴えるお子さんもいらっしゃいます。
鼻が上手にかめないお子様には鼻水吸引を行うことができます。
適切な対応をすればすぐによくなる急性胃腸炎や便秘から、緊急の対応が必要な病気(急性虫垂炎や腸重積、腸閉塞など)までさまざまな病気があります。
2歳以下のお子様は、はっきりとした腹痛を訴えることができず、ただ機嫌が悪く泣いている場合もあります。
腹痛の原因としてお子様の便秘は多いです。とてもおなかいたくなることもあります。たかが便秘と思わす、早めの受診をおすすめします。
当院医師の一人は小児外科で長く診療にあたっていました。手術が必要な緊急の状態かを確かな目で見分けることができます。
吐いても、すぐに顔色、機嫌がもどり少しずつでも水分がとれる場合は、大丈夫なことが多いです。
しかし、噴水状の嘔吐や血便がみられる、嘔吐と共に顔色不良となりぐったりする、火がついたように激しく泣くなど場合は要注意です。腸重積症のおそれがあります。腸が腸の中にどんどん入り込み、12時間以上たつと腸が壊死して腹膜炎やショックを引き起こす可能性のある恐ろしい病気です。すぐに小児を見慣れている医師につれていきましょう。
当院医師の一人は小児外科で長く診療にあたっていました。手術が必要な緊急の状態かを確かな目で見分けることができます。
嘔吐のときは、脱水症状にも注意が必要です。
吐き気の強いときは、水を飲ませても吐きますし、そうすると余計に脱水症状をひきおこす要因にもなりますので、吐いた後1時間程は何も与えず様子をみます。
その後、吐き気がおさまって水分を欲したら水や麦茶を少しずつ飲ませましょう。それでも嘔吐が無ければ数時間は15~30分おきに2~3口などこまめに飲ませましょう。
飲み物の種類は「※下痢・嘔吐・発熱時の水分摂取について」をご参照ください。
食事は、様子を見ながらやわらかく煮たうどんやおかゆなどの炭水化物を少量ずつ与えるのが良いでしょう。
寝かせる場合は吐いたものがのどにつまらないように、横を向いて寝かせましょう。
子どもの病気の中でも風邪の次に多いのが下痢です。
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウィルスが多いです。
ロタウイルスのワクチンは98%のお子様に効果があるとされています。ワクチン接種をしている場合はお知らせください。
下痢の場合は、便の状態をよく観察しておいてください。こころの余裕があればスマートフォンでの撮影をおすすめします。医師にみせられますし、その時の状況が思い出しやすくなります。また便の量、回数、やわらかさ(軟便、水様便)、食べ物が消化されてないか、色(緑っぽい、白っぽい)、におい(卵の腐ったにおい)、血液や粘液が混じってないかなどをご確認ください。
下痢が続くと、栄養が足りなくなってしまうのではないかと心配になりつい食べさせてしまう保護者の方がおられますが、腸が傷んで消化吸収ができなくなっていますので、いくら栄養価の高いものを食べさせてもあまり意味がありません。高カロリーの食事はかえってなおりを遅くしてしまいますので気をつけてください。
下痢のときには、水分も吸収しにくくなっています。保護者の方はお子様に一度にたくさん飲ませるのではなく15~30分おきに2~3口などこまめな飲水をこころがけましょう。飲み物の種類は「※下痢・嘔吐・発熱時の水分摂取について」をご参照ください。
乳児期に白いウンチをしたときには、ロタウイルス胃腸炎を考えます。この病気は、嘔吐と下痢で脱水症になりやすいので、こまめな水分補給をこころがけてください。また、胃腸炎に伴いけいれんがみられることもあるので注意しましょう。
まだうんちがゆるい3か月頃の乳児~1歳ごろまでの男児に多くみられる、肛門まわりに赤くはれた「にきび」のような状態です。
肛門のすこし内側に肛門陰窩(いんか)というポケットが肛門内ぐるっと全周にあります。この十数個のポケットにゆるいうんちが入り込み、その部分に細菌感染を起こすと膿がたまります。これが肛門の外側に「にきび」のように出たものが肛門周囲膿瘍です。膿瘍は赤く腫れ、つぶれて膿が出て、熱がでることもあり、多くは何回も繰り返すのでご家族が大変心配されますが、肛門部の免疫力が落ち着く1歳以上で自然とかからなくなります。
お子様の腹痛は便秘症のことが多いです。当院の女性医師は消化器外科、小児外科の経験が豊富です。母親でもあるためお母さんの立場に立ったアドバイスが可能です。
新しいタイプの便秘薬は「便がつるっとでた!」と好評です。お子様の便が固い方などはご相談ください。
生後6か月未満
粉ミルクがメインならミルクアレルギー、母乳がメインならリンパ濾胞過形成を疑います。少量であれば問題ないですが、お子様に元気がない、嘔吐や下痢を伴う、体重増加不良がある場合はすぐに受診させましょう。
包茎とはおちんちんの先端の包皮(おちんちんの周りの皮膚)の出口が狭いため、亀頭を完全に出せない状態をいいます。生まれてきた男の赤ちゃんは包茎の状態が正常です。
大人の場合、包皮が全くむけないものを真性包茎、むくことは出来るが通常は亀頭が出ていないものを仮性包茎と呼び、真性包茎は治療の適応になります。しかし、子供の場合、いわゆる真性包茎であっても治療の適応になるとは限らないので、大人のように真性包茎、仮性包茎などの区別はしません。
包皮は外板と呼ばれる外から見える皮膚の部分と、おちんちんの先端で内側に折り返している見えない部分の内板と呼ばれる部分からなります。幼児期はこの折り返しの部分(包皮口)が狭くなっています。
包皮がむけない状態がいつ頃まで続くのかは個人差がありますが、思春期(14才から15才頃)に入ると、男性ホルモンが活発化することにより亀頭や陰茎が急速に発達し、包皮も軟らかく伸びやすくなります。それまでは包皮を完全にむいて下げることが出来ない男の子も多いので、包皮がむけないと言う理由だけでこどものときに手術や特別な治療は不要です。
治療が必要なときは、包皮炎を繰り返すとき、包皮口が狭くおしっこがうまく出ないとき、尿路感染症を繰り返すときなどです。
こどもの包茎は、自然と治っていくことが多いので、経過を見ていくことが多いですが、必要時には治療をおすすめします。デリケートなところですので、まず専門医にご相談ください。
おちんちんの包皮の下に黄色い脂肪のかたまりのようなものが透けて見えることがあります。これは包皮皮膚の垢であり恥垢と呼びます。これにより自然と包皮と亀頭表面の分離が進み、むけやすくなります。通常この垢には細菌はついていません。成長と共に包皮がむけてくると自然に排出されるので何もする必要はありません。
おちんちんの先端が赤く腫れて痛がることがあります。これは包皮先端の炎症で包皮炎といいます。このような炎症は短期間の抗菌薬の内服や塗り薬でよくなります。不潔な手で触って感染することがありますので手洗いが大切です。
何度も繰り返す場合、炎症を繰り返す原因が包茎である場合には、包茎治療の必要があります。
小児の鼠径(そけい)ヘルニアはよくみられる病気です。小児の鼠径ヘルニアは、成人とは異なり、先天的な要因で発症します。
男の赤ちゃんの場合、生まれる時期が近づくと精巣が陰嚢(いんのう)内に降りてきます。そのとき腹膜(ふくまく)も一緒に引っ張られて袋状になります。通常、精巣が陰嚢内に入ると、この腹膜は自然に閉じるのですが、腹膜が閉じない場合があります。そこに腸などのお腹の中の組織が入り込むことで小児鼠径ヘルニアが発症します。
女の赤ちゃんの場合も、ヌック管と呼ばれる管が下に降りてきて、男の赤ちゃんと同じように腹膜が引っ張られ袋状になります。この腹膜も閉じない場合に、小児鼠径ヘルニアの原因となります。
小児鼠径ヘルニアの治療は手術ですが、手術方法は成人とは違います。小児の場合、成長過程にあることや、成人のように身体の組織が弱くなることが発症の原因ではないため、人工補強材を用いた手術は行いません。手術は単純にヘルニア嚢(のう)の根本を糸で縛って塞ぐのみです。
小児の鼠径ヘルニアの手術では、従来からよく行われている腹壁(ふくへき)手術の鼠経ヘルニア手術と、最近行われるようになってきた腹腔鏡(ふくくうきょう)手術の2つがあります。いずれも全身麻酔が必要ですので、専門医のいる施設での手術となります。
臍ヘルニアとは、いわゆる「でべそ」のことを指します。出産後赤ちゃんには「へその緒」がまだついていて、へその緒を切った後もおへその真下の筋膜(きんまく)が完全に閉じていないために、泣いたり、うんちのために力んだりしておなかに力が加わると筋膜すきまから腸が飛び出してふくらみ、「でべそ」状態になるのです。
臍ヘルニアは、1歳から2歳までに90%は自然治癒、つまり筋膜の自然閉鎖が期待できるといわれています。しかし、治癒したとしてもそれまでのおへそのふくらみが大きいとおへその皮膚はのびてたるみ、ふくらんでいなくても「でべそ」のような状態になってしまうこともあります。そのため、「でべそかな?」と思ったら早い段階から治療を開始し、必要に応じて手術が行われます。
のどが痛くて熱が出た、でも咳は少ない。というのが特徴です。のどの奥に白いものが付いていることがあります。
2週間後に腎臓の病気になることがあります。顔がむくむようであれば受診してください。
熱が下がれば他人には感染しないので学校に行って大丈夫です。
ただしリウマチ熱を予防するために抗生剤は熱が下がっても医師に言われた日数をきちんと飲みきることが大切な病気です。
「くぉっくぉっ」とオットセイが鳴くような咳をします。
泣くと余計に悪化するので注意が必要です。
アドレナリンの吸入を行います。状態が悪い場合は入院が必要です。
咽頭結膜熱(プール熱)、咽頭扁桃炎、感染性胃腸炎などを起こします。
咽頭結膜熱(プール熱):主な症状が消えて2日たってから登園・登校可。
夏~初秋の子供に発熱・喉のいたみ・白目の部分が赤くなればプール熱です。その他の時期は少ないですが1年を通してみられます。
潜伏期期間は5~7日です。発熱・咽頭痛・結膜炎に加え、頭痛、嘔吐、腹痛、食欲不振、倦怠感などの症状がでます。3~7日間ほどでよくなります。
咽頭扁桃炎:主な症状が消えたら登園・登校可。
喉の痛み、熱で発症します。白血球数が高く、扁桃に白い膿がつきます。
一見して溶連菌感染症と区別がつかないですので確定診断には迅速検査が必要です。
39℃以上の発熱が4~5日続きます。こまめに水分補給しましょう。抗生剤は効果がありません。
感染性胃腸炎:主な症状が消えたら登園・登校可。
唾液腺である耳下腺や顎下腺が腫れることで丸顔のおたふく面のようになることから、おたふく風邪と呼ばれています。
3歳から6歳くらいのお子様がかかりやすいです。
風邪のような咳・鼻水、発熱、嘔吐の1~2日後、耳の前下にある耳下腺や下あごの下にある顎下腺が腫れます。左右ともに腫れる場合と片側だけしか腫れない場合がありますが、片側だけ腫れても両側腫れた場合と同じように免疫が得られます。腫れや熱は3~5日くらいでひきます。食べ物は酸っぱいものやよく噛まなければいけないものは避けましょう。
無菌性髄膜炎(15%程度)や難聴(1000人に1人程度)、精巣炎や卵巣炎などを合併することがありますので、頭痛や嘔吐を繰り返す。うなずく動作ができない。1週間以上熱が下がらない、下腹部が痛いときは来院ください。
「ケンケンケンケン」と息をつく間もなく連続的にせき込みます。四種混合ワクチンをうつ前にこのような状態になったお子さんがおられたら百日咳を疑います。一回なると40日くらいは続きます。抗生剤投与は感染を広げないために大切ですが、咳症状の期間が短くなることはありません。
2~12歳に多いです。乳児、成人がかかることもあります。パルボウイルスB19が原因です。
ほっぺがリンゴのように赤くなるのでりんご病と呼ばれます。赤い部分と正常な皮膚の境界がはっきりしているのが特徴です。その後、腕や脚にひろがりレース様になります。約1週間でうすくなりますが数か月間は温度や日光の刺激で再びでてくることがあります。これは再感染したわけではありません。
成人では、熱と関節痛や診断のつかない熱で受診されます。皮疹は小児より少ないです。
潜伏期は4~15日で、発疹がでる7~10日前に風邪様症状を認めることが多くこの時期に他の人に感染します。発疹が出た時には感染しないのが特徴です。20~30%くらい家庭内で感染することがあります。
ふつうは、大きな合併症なくよくなります。ただし、遺伝性球状赤血球症や溶血性貧血をお持ちの方では、汎血球減少を起こすことがあります。在胎週数20週までの妊婦の方は、胎児水腫や流産ををおこすことがあるので感染しないよう注意が必要です。
特別な治療薬はないため、解熱鎮痛剤の処方が主になります。発疹がでて数日間は栄養のあるものをたべ、しっかり休むようにしましょう。あざや関節痛がある場合は受診しましょう。
予防として、りんご病の流行時期は風邪症状のひとに近づかないようにしましょう。アルコール消毒は無効ですので、流水による手洗いをしっかり行いましょう。
2歳未満で鼻水が多い、ぜーぜーと苦しそうに息をするときに疑います。冬に多いですが、他の時期にもみられます。
早産、月齢3か月未満、先天性の病気がある場合は重症になりやすいので要注意です。
重症になりやすいにあてはまる方はお近くの「シナジス注射」のできる医療機関をご検討ください。
3月から5月にはやります。
2歳から4歳に多く、高熱を出すことがおおいです。
咳や鼻水が2週間程度続きます。しっかり鼻をかみましょう。
当院では迅速検査が可能です。
4歳から15歳くらいで乾いた咳が続いたときに疑います。
学校や家庭内で感染することが多いです。(大人もかかります。)
3日以上発熱が続くとき疑います。
胸のレントゲン写真、酸素飽和度(SpO2)、採血など確認します。
白血球は10000/ul、CRPは4.0mg/dL未満のことが多いです。
マイコプラズマ感染症に似ていてマイコプラズマでないときに疑います。
おむつかぶれかな、と思ったらまずはおむつをこまめにとりかえましょう。たとえぬれてなくても夏場はおむつを時々はずして空気に触れさせるだけで皮膚のムレが防げます。なおらない場合は受診ください。当院ではおむつ皮膚炎とカンジダ症をみわけるための真菌テスト(KOH法)が院内でできます。肌の状態にあわせたお薬を処方できます。繰り返す赤ちゃんにはワセリン、ヘパリン類似物質など保湿薬をぬりましょう。
発疹にはじんましん(蕁麻疹)、突発性発疹、水痘(水ぼうそう)、多形滲出性紅斑、口唇ヘルペス(ヘルペス性歯肉口内炎)、とびひ(伝染性膿痂疹)、猩紅熱(しょうこう熱)を来たした溶連菌感染症、川崎病、アトピー性皮膚炎、IgA血管炎、はしか(麻疹)、風疹、伝染性紅斑(りんご病)、伝染性軟属腫(みずいぼ)、手足口病、伝染性単核球症、おむつ皮膚炎、皮膚カンジダ症などたくさんの病気があります。一人目のお子様だとなかなか見分けがつかないと思います。迷ったら医療機関に相談しましょう。また保育園や幼稚園でどの病気がはやっているか知っておきましょう。その際に少しだけ検索して病気について事前に知っておくとベターです。「備えあればうれいなし」ですね。
小さなすり傷や虫刺され、湿疹から、細菌が皮膚に感染することで化膿する病気です。
鼻の周りがおおいですが全身にでることもあります。人にうつります。
かきむしった手を介して、水ぶくれ(水泡)があっという間に全身へ広がる様子が、火事の火の粉が飛び火することに似ている為、「とびひ」とよばれています。
泡立てた石けんで易しく体を洗いましょう。
熱はでず、かゆみのあるふくれた感じの皮疹がでます。息苦しそうにしたり、腹痛やおう吐、意識を失うような場合はすぐに救急車または医療機関に連絡しましょう。ふつうは1日以内におさまります。原因がわからないことが多いです。
生後10ヶ月から2歳くらいでよくおこります。
最初はかぜかなと思う熱が3~6日間あって、熱が下がってから発疹がでます。
発疹は顔や体から始まって四肢に広がります。3日くらいで消えます。くすりは必要ありません。
原因ウイルスがヒトヘルペスウイルス6Bと7の2つであるため、生涯2度かかることがあります。
夏風邪の一種で、手、足、口の中に水疱ができるのが特徴です。最近では冬季にもみられます。
生後6ヶ月くらいから、4~5才頃の乳児に多い病気です。せきや唾液などの飛沫感染のほか、便からもウィルスが排泄されて口からうつったりします。
潜伏期間は3~5日くらいです。手のひら、足の裏、口の中に、周辺が赤くて真ん中が白い、米粒大の水疱(水疱性発疹)ができます。足の甲やおしり、むね、おなか、せなかにできることもあります。痛みやかゆみはありませんが、足の水疱が少し痛がゆいこともあります。水疱が頭皮にもできる場合は手足口病ではなく水痘(みずぼうそう)なので注意しましょう。
熱は3人に1人くらい、出ても37~38度、2~3日で、大抵下がります。ときに下痢や嘔吐を伴うこともあります。
まれに、髄膜炎、心筋炎などおこします。お子さんの様子がおかしかったら受診させましょう。
夏に熱がでて口だけに水疱ができた場合、まずヘルパンギーナを考えます。夏に多いウイルス感染症で、主にコクサッキーA4というウイルスが原因です。1~2歳の幼児に多く発病します。6月から10月にかけて発病しますが、特に7月、8月の真夏に多く起こります。手足口病と症状が似ていますが、手や足には発疹は出ません。
突然、38~39度の高熱で発症します。それと同時か少し遅れてのど奥の粘膜に白またはうす灰色の1~2ミリの丘疹が10個前後でき、水疱をつくり場合によっては潰瘍化します。またつばを飲み込むのが痛くて、よだれが多いという訴えを聞くことが多いです。のどの痛みのため、口の中を痛がり水分を取りにくくなることがあります。まれに熱性けいれん、腹痛や嘔吐、頭痛、髄膜炎、心筋炎を起こすこともあります。
熱は1~4日ほどでおさまり、熱がでて1週間程度で他の症状もなくなります。
辛いもの、すっぱいもの、熱いものなど控えましょう。便で感染しますのでおむつを替えたら必ず手を洗いましょう。後から手足に水疱ができたら手足口病です。治療は変わらないのでご安心ください。
体の全身に皮疹がでます。発疹は主に体幹(むね、おなか、せなか)に出現し、口の中や陰部にもでます。手や足にはあまり出ません。頭髪部にも見られることが特徴的です。
発疹の数や程度には個人差があります。いろんな形、時期のぶつぶつが同時に存在します。初めは虫刺されに似た小さな発疹ですが、それが一気に周囲に広がり始め、発疹自体が赤い水ぶくれのようになるのが特徴です。
この水疱は1週間~10日程度でかさぶたになり、徐々に剥がれて元の肌に戻ります。ただし、水疱をかきむしってしまった場合には、痕が残ることもあります。
熱は2~3日でおさまります。
水痘・帯状疱疹ウィルスは、空気感染しますのでうたがったら隔離させていただきます。ご了承ください。
最初、咳、鼻水、結膜炎症状が強く、熱がでて3日目に奥歯の横に白色の斑点ができること、その後にいったん半日くらい熱がひいて、耳の後ろあたりから皮疹がでて再び熱がでます。熱は1週間くらい続きます。
皮疹は全身に広がり数日後、色素沈着を残して回復に向かいます。
1歳代が最も多く、次いで6~11ヶ月、2歳代の順です。
近年、成人麻疹の増加が問題となっており、10~20代での発症が多く報告されています。
2019年も四国を除きすべての地方で報告されていますので注意が必要です。
空気感染し、感染力が強いので要注意です。うたがったら隔離させていただきます。ご了承ください。
熱とともに皮疹がでます。いろんな皮疹がでます。耳の後ろのリンパ節がはれるのも特徴です。
妊婦の方にうつさないよう気をつけましょう。
歯ぐきや口腔粘膜、唇の裏側、舌に水疱や潰瘍がたくさんできます。
生後6か月から5歳くらいに多いです。熱が4~5日、口の中の痛みは1~2週間続きます。
水分が取れなくて脱水になることがあるので気をつけましょう。
口の中がしみるので食べ物はやわらかいものをさましてあげましょう。
はやめの抗ウイルス薬投与が必要ですので医療機関をご受診ください。
まず夜更かし、スマホやタブレットをみるのを減らしましょう。それでも治らないときは医療機関にご相談ください。5歳以下、突然の頭痛、ろれつが回らない、手足のまひがある、意識障害、けいれん、外傷後の頭痛、高熱がある際のひどい頭痛の時はすぐに受診してください。
診察と心電図と胸部レントゲン写真で気胸、肺炎、心筋炎などを見分けます。診察や検査で異常がない場合は特発性胸痛や肋軟骨炎であることが多いです。
ふつうは1~2分で治まるのでまずは周りの大人が落ち着くことが大事です。
口にものをくわえさせてはいけません!だっこはせず仰向けに寝かせたら、顔を横に向け衣類をゆるめましょう。
けいれんがみられたときの体温は何℃だったでしょうか。「いつから」「どんなけいれんが」「何分くらい」「顔色はどうだったか」「左右どちらにあったか」「けいれんのあとぼーっとしてないか」「手足の動きは普段通りか」メモしましょう。
当院はやけどの方が多数来院され治療には定評があります。やけどの程度がひどい、医療機関に受診すべきか迷う場合は冷やしながら医療機関に連絡しましょう。
まずは患部を水道水または氷でしっかり冷やします。市販されている冷えるシートは、熱傷の冷却用には使えないので気をつけてください。
冷やすことで皮膚の奥のやけどを防ぎます。また冷やすと痛みも和らぎます。熱いお風呂に落ちた、カップラーメンのお湯をひっくりかえしたなど、服を着たままの熱傷の場合には、服の上から冷やします。いきなり脱がすと水ぶくれになった皮膚がはがれることがあります。最低20~30分間以上、痛みがなくなるのを目途に冷やしてください。
やけどの範囲が広い、熱傷部分が白、もしくは黒くなっている。関節部分や手のひらなどの熱傷の場合は救急隊へ連絡してください。
縫合する“一般的な”ゴールデンタイムは6から8時間なのでできるだけ早く受診しましょう。
当院では7月上旬など暑くなり始めたころの夕方に蜂刺症の受診が集中します。むやみに軒先で遊ばないようにしましょう。洗濯物をその時間に取り込むときは注意しましょう。
心配な場合は医療機関を受診しましょう。
特に全身にじんましんが出て、顔色が悪くなった。呼吸が苦しそうになった場合はアナフィラキシーショックです。
寝かせて足を高く上げ、顔を横に向けてすぐに救急車に連絡しましょう!
前回刺された時は局所症状でおさまっていたとしても、再度のハチ刺され事故でアナフィラキシーが起こる危険性があります。短期間に2回刺されるとアナフィラキシーショックになりやすいといわれています。過去にハチ刺され事故の経験がある人は、ハチ毒のIgE抗体を持っているかどうかを調べることができます。抗体陽性の人は、エピペンをご検討ください。当院でも処方できます。
誤飲、意識がおかしい、明らかに重症な場合など。
119番に電話をしたら「火事ですか、救急ですか?」と聞かれますので「救急です。救急車をお願いします。」とはっきりといいましょう。
救急車が来るまでの間に保険証、お薬手帳などを用意しましょう。